掲載日時 1990/01/01
症例:乳酸菌分離・同定
Japanese Journal of Dairy and Food Science. 39, No.5 (1990)
Isolation and identification of lactic acid bacteria from traditional fermented sauce in Southeast Asia.
東南アジア地域の伝統的発酵調味料食品における乳酸菌の分離と同定
【目的】
東南アジア地域の伝統的発酵調味食品のうち、代表的な9試料(ベラチャン、ブドゥ、チンチャロック、ペカサン、トラジ、キチャップ、タウチョ、テンポヤック、サンバル・ベラチャン)を用いて乳酸菌の分離・同定を試みました。
【方法】
乳酸菌の計数と分離にはBCP加プレートカウント寒天培地、MRS寒天培地を用いました。これら分離乳酸菌株に対して一連の同定試験を行いました。
【結果】
9試料から、乳酸菌と推定される135株が分離され、3属9菌種に分類されました。これら分離乳酸菌を分離源別に見てみると、東南アジア地域の伝統的発酵調味食品はその原料構成から大別して動物性、植物性、動植物混合性の3種に分かれますが、乳酸菌菌種の分布については製品を構成する原材料に由来し、動植物混合性調味食品において比較的多菌種の分布傾向があることがわかりました。
Last updated 2024/01/23